ペパボに入って4年が経った
ペパボに入社したのは確か2012年の10月だったと思うので、かれこれ丸4年が経ったことになる。
転職のきっかけは、新卒で入社した地元の会社での業務の出張の多さと技術面の軽視が自分の考える働き方と合わなくなったからだった。とにかく技術でやっていきたいんだという気持ちはありながらも、その気持ちを消化できる企業がどんなものか分からず、悶々と転職サイトを見ていた気がする。ある日、福岡 おもしろい it 会社
みたいに思考停止甚だしい検索をして、まとめサイトに辿り着き、自社でWebサービスを運営している会社への転職というのが視野に入った。今にして思えばもっとよい探し方があったと思うが、新卒で1社しか見てないあの頃はとにかく世界が狭かった気がする。ともかくそのまとめサイトにあるおもしろい
会社を上から順に調べていって当時のpaperboy&co.
に行き着いた。
当時、福岡基盤チームを立ち上げていく時期で技術的にも力を入れ始めていそうだったし、とても良い入社エントリがあったりして、応募を決めた。実は、福岡基盤に応募してバッサリと書類で落とされたのだが、入社すればなんとかなるぞと、ムームードメインのエンジニアとして再度応募した。幸運にも書類を通過して面接に行ったら、半袖短パンでサンダルの髭で目の細いおじさんが、それなりにえらい人として出てきたので、こんな社会人がいるのか、と日本に居ながらにしてカルチャーショックを受けるという貴重な体験もした。なんとか東京での最終面接を終え、採用通知を受け取り、これから始まるであろうおもしろい生活を想像しながらその日は一日幸せな気分だったのを覚えている。
入社後は、とにかく技術的なことを一緒に話せる人が会社にいることがうれしかった。当時のムームードメインはコードも運用も前時代的なものがたくさんあり、これらを現代風に置き換えていくというバリュー出し放題な環境で、GitHub、テストの追加、CI、デプロイ、Vagrant、Rails導入などをみんなで進めながら1年目はあっという間に過ぎていった気がする。シニアエンジニアになることができたのもこのあたりだった。
2年目にGo言語と出会ってから、アウトプットの量が増えた。The Platinum Searcherをつくったのもこの頃で今では1,700ぐらいスターついてて代表プロダクトに成長してくれた。 3年目にかけてGo関連でHoi,ArgenといったプロダクトやFukuoka.goの主催、東京でのGoConferenceでの登壇も経験して、なんとなく入社前に描いていたエンジニアっぽいひとになったような気がしていた。実際、社内でも成果をあげていたと思うし、アドバンスドシニアエンジニア(現プリンシパルエンジニア)になれたのでそのように評価されていたのだと考えていた。
そんな折、CMを打つことになったminneへの助っ人としての参加から、正式な異動があり、急成長するサービスを支えるエンジニアとなった。新しいチームや環境はなかなかに刺激的で学びがあったが、特に基盤チームを始めとする社内でもレベルの高いエンジニアと仕事をする機会が増え、そのスキルと視点の広さに自身との差を見てしまった。アウトプットも視座もまだまだ個人レベルだなと思い至り、試行錯誤の4年目が始まった。
プリンシパルエンジニアになったのは、最低限の基準を満たしただけで、実際はその職位としてあるべき振る舞いに向けて精進することを求められていたのだと思う。まだまだだった。 とにかく今までの延長だとダメだと、サービスを横断できるような仕組み作りで、ログ活用基盤Bigfootを担当したり、機械学習やるため数学の勉強し直しをしたりしていた。
今までより広い範囲のことができるようになったのはよかったと思うけど、もう少し敏感に課題を見出したり、大きな思想を持って解決策を提案したりできた気もする。手を動かす部分とのバランスが難しい。来年以降の課題になりそう。
もっとエンジニアらしく理路整然と取り組みやペパボの制度のよさを伝えたかったが、4年という期間を振り返っていると懐かしくなってしまって思い出語りになってしまった。
4年同じ会社にいるのはこの業界ではそこそこ長い。と思う。多分、ペパボがおもしろいとか仲がよいとかだけ
の会社だったら転職していたかもしれない。少し前までは自分のエンジニアとしての成長と会社の評価制度の成長具合がちょうどいいからだと感じていたけど、実際は評価制度の成長のほうが一歩先にいって、常に先回りした道を敷いている。抽象的なキーワードが示されるときもあるけど自分なりに考えて動くとなぜか成長しているというのはなかなか絶妙な加減じゃないかと思う。単純にそういう時期に在籍したということではなくて、制度としてそれが整備されて、日々アップデートされていっているのはエンジニアとして魅力的な環境であるし、自分の現状の少し先のイメージとして参考になるエンジニアが常にいる。その環境が続ける最大の理由なのかなと思っている。
ペパボでの5年目はまた働き方も変わってくる予定で、先回りした道も敷いていきたいし、憧れとしての背中も見せていきたいし、サービスもバシバシ成長させていきたい。
5年目、僕は上を見ていきたいと思います。今後ともどうぞよろしく。
— お知らせ —
こんなペパボに興味持たれた方、もっと雰囲気知りたい方、まずはお気軽にペパランチョンでもいかがでしょう。