THINKING MEGANE

2022年1月のアイオー

月ごとのインプットとアウトプットの記録。

インプット

書籍

  • 未来は予測するものではなく創造するものである ――考える自由を取り戻すための〈SF思考〉

    2022年の目標である100倍研究のため、入出力の幅を広げられたらと思い読んだもの。SFプロトタイピング、実例などが紹介されている。自分や研究所として、実際にSFとして仕立てる必要はないと思うが、研究テーマやストーリーの生成に、バックキャスティング、フォアキャスティングの反復を意識的に取り入れることは重要だなと思えた。

  • WEB+DB PRESS Vol.126

    特集の「Goで作って学ぶ検索エンジン」が気になって読んだ。この特集自体は『情報検索の基礎』を思い出しながらふむふむとさっくり読めた。実装もついている点も良かった。せっかくなので他の記事も読んだが、コンテナやプライバシー関連の動向など界隈の新しめの情報が端的にまとまっており継続して読んでおこうと思えた。自身の研究がアルゴリズム寄りになりつつあるが、システムとして導入、評価できるという強みは保っておきたいことだし。

  • データサイエンスの無駄遣い 日常の些細な出来事を真面目に分析する

    もっと機械学習等をどんどん使っていって普段の選択肢を広げたいなあとは思っているので、アイディアのヒントがないかなと読んだもの。なるほどこういう動機や解決策もあるんだなあと思いつつ、現時点ではあまりヒントにはならなかったかな。

  • 完全独習 ベイズ統計学入門

    以前読んだはずだけど、所長が読んだという情報から内容が全然思い出せなかったので再読。今よりベイズ統計がさらにわかってなかった時に読んだのだが、今ならすんなり理解ができるので少しは成長した様子。離散から連続確率になるときに条件付き確率と記述されているのが尤度関数になる部分に納得がいかなかったのだが、研究所で教えてもらって理解がより深まった感じ。ありがたい。

  • ガイダンス 確率統計: 基礎から学び本質の理解へ

    確率統計はずっと苦手意識があるので何度目かの再入門として読んだ。証明や練習問題もありしっかりサポートしてくれているので、もう一周すればだいぶ理解が深まりそうだが、目を通したところまで。確率と集合の記号がもっと動いて見えるまで慣れないとダメだなあ。

  • 円 劉慈欣短篇集

    趣味のSFとして。『三体』の作者の短編集。単純にどの作品も面白かったが、SF思考の後に読んだので、短編ごとになるほどそういう世界観で、その技術体系を導くのか等、いつもより多角的な視点で読めて良かった。個人的には「詩雲」「二〇一八年四月一日」「人生」が印象に残ったのだが共通点を振り返って自分でも意外だった。多様で飽きのこない短編集だった。おすすめ。

  • 実践 時系列解析 ―統計と機械学習による予測

    研究で時系列を扱う機会はとても多いので新しい観点が得られればと思い読んだもの。解析手法だけでなく、前処理や探索的な解析、データ保存手段、時系列データの探し方、解析の実例等幅広く扱っている。個人的には解析手法における分類自体がそもそもありがたいと感じた。ただし個別の説明はあまりわかりやすいものではないと感じたので、知識のインデックスの増強として割り切って読んだ。

論文

バンディット系を2本。ちょっと少ないので来月はこの辺を改善しようと思う。

アウトプット

  • BanditsFlow

    100倍研究の出力側の施策として。研究で扱うシミュレーションに纏わる、開発効率の改善や再現性の確保といったいくつかの課題を解決する。シミュレーションにおける定型化可能なワークフロー、ならびにこれらのパラメータや結果の管理を一元に行えるフレームワークである。Gitとあわせて実験内容とその結果を時系列的にコード管理する予定。来月から玄人実行していく。

100倍アイオーのために

今月はTwitterを制限して読書量が増えたので良かった。 全然見ないというのも情報収集に支障が出るので、以下のような雑スクリプトを一日一回だけ実行している。

#!/bin/bash

argv=("$@")
for i in `seq 1 $#`
do
  yesterday=`date -v-1d '+%Y-%m-%d'`
  encoded=`echo "https://twitter.com/search?q=from:${argv[$i-1]} since:${yesterday}_00:00:00_JST until:${yesterday}_23:59:59_JST&src=typed_query&f=live" | ruby -r uri -ne 'print URI.encode $_.chomp'`
  open $encoded
done

以下のように実行すると、@hogeさんと@fugaさんと@piyoさんの昨日のTweetだけがそれぞれ検索結果のページとして開く。

$ ./tw.sh hoge fuga piyo

Twitterの中毒性は、未読を消化するべく無限に見てしまうことだと思う。 この検索結果のページでは過去にスクロールできないため、やめ時が明確になる点が良い。 今のところはうまくいっていると思う。

検索クエリは29boxを参考にしました。ありがとうございます。

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